2013年7月8日月曜日

地域探訪シリーズ(第10回)

今回紹介するのは笹谷地区です。佐分利小学校からは比較的近い集落(右の写真の奥に佐分利小学校の体育館が見えます)ですが、佐分利川からかなり北側に深く切れ込んだ谷にあり県道1号線からは集落が遠くに見えます。看板を見ると(sasadani)とあり正式には「ささだに」と読むようですが、地元の方はささたん(sasatan)と発音することが多いようです。佐分利川から深い谷に向かって歩いて行くと、集落は東西に広がっていてさらに小さな谷に別れていることが分かりました。
集落からは比較的大きな支流(大飯町史によると笹谷川)が佐分利川に流れていることからもわかるように、水か貴重だった(今も貴重ですが)昔は農業や生活には有利な地域だったのではないかと推測できます。集落の東側に熊野神社を発見しました。入り口にある大きな木が枯れて危険なため、入れないようにロープで囲いがされていました。この木の大きさからも歴史の古さが分かります。集落の奥に神社があるのは、人が住む域と神が住む域の境目の意味合いがあり、神の領域(奥山)に入る際はお参りして神に許可をもらって入山するということだそうです。
集落の西側の入り口にはかなり大きく目立つ温室ハウスがありました。手前のハウスでは、特産のネギを加工しているようです。前には無人直売所もありました。訪れたときは、販売所には農産物は置かれていませんでしたが、旬の時期には多くの人がネギを買いに集まるのでしょうか?別に牧場もあり、様々な農畜産物の生産を共同で行うような仕組みが整えられている集落のようです。
集落を出たところにやはりお地蔵さんが祀られていました。このお地蔵さんは、集落の境目を意味しているのだそうです。確かに尾根沿いの日当たりのよい場所に安置されているといった印象です。笹谷地区からは4名の児童が通っています。比較的近いとはいえ、谷が深い分佐分利川までの距離があり、片道約1.5kmの通学路です。他地域からすると十分な距離です。安全に登下校してもらいたいと思いながら集落を後にしました。